過去の句会


2026年4月定例句会第177回
一巡し覚悟決めるか鳥雲に 啓子
蕗の薹終り楽しむ口の中 ヒサ
蒼天にまんさくの花ねじれとく
春雨に新芽元気に伸びにけり 誠作
春月や古刹の瓦濡らしつつ あきこ
糸桜あるかなきかの風に揺れ あやこ
黒髪の短くなりし四月かな きょうこ
どこにでも気ままに置けり桜草 五郎
孫の手に未来の地図や桃の花 雄蕉
うぐひすに誘はれ尋ぬ奥の院 弘棋
うぐひすの初声の色は玉子焼 きょうこ
一人旅桜巡りて足の裏
縄文の土器に陽の目や桃の里 啓子
夜桜やライトアップに美を放つ ヒサ
公園の桜の下で笑みこぼれ
バス停で鼻歌待ちに花吹雪 誠作
霞立つ三浦半島遥かなり あきこ
花追う旅北向く船に揺られつつ あやこ
春爛漫歌声あふる自治会館 ヒサ
春泥を知らぬ子のいるビルの街 きょうこ
紋白蝶初舞披露して消ゆる 五郎
街の灯は消えて静まる菜種梅雨 雄蕉
雪形を遥かに望む富士の湖 弘棋
丘登る街に春告ぐ鳥の声 弘棋
花よ飛べ戦地の子等の手のひらへ あやこ
鄙の里旅番組の青山河 啓子
春菜を集めかき揚げ楽しまん ヒサ
雀の子枝から枝へ戯れり
満開で頑張り桜倒れけり 誠作
新調のブラウス黄色春の風 あきこ
信濃路の畑に桜大樹かな あやこ
長閑けしや秒針の音枕にし きょうこ
一本の桜の下の一家族 五郎
憲法記念日声なき声は地に満ちる 雄蕉
ニュートンの目に数式で散る桜 弘棋
春日傘ややこ抱かれて母の胸 五郎
野蕗摘み春を運んで鍋に入れ 誠作
囀りや聞こえて国の平和かな 啓子
一日の終りて見上ぐ朧月 ヒサ
柳絮舞う風の吹くまま空広し
塀越しの隣の桜と花見酒 誠作
濃く淡く色さまざまに芽吹山 あきこ
ほぼ笑顔人が桜を語るとき あやこ
朝堀の土もくるまれ春筍 きょうこ
春愁や油差しけり蝶番 五郎
伊勢山に酒の香満ちる春華燭 雄蕉
水色に愁ひを混ぜて春の空 弘棋
肌寒き引っ越し荷物三月尽 雄蕉
音もなく庭石濡らす春の雨 あきこ
半眼の御仏素足古都の春 啓子

2026年5月定例句会第178回
光陰の一世はドラマ青山河 啓子
ひとしきり藤波ゆらす人と風
もの写す水面に青葉若葉あり きょうこ
葉桜を揺らし小鳥の語り声 ヒサ
海の青空の青美し風五月 あきこ
川またぎ集まり泳ぐ鯉のぼり 誠作
若葉雨若草色に染まり落つ 五郎
草上に惰眠むさぼり揚雲雀
人は世の風に吹かれて鯉のぼり 弘棋
登山道逝く逝かないは振り護摩や 雄蕉
八十八夜デイサービスのグリンティ 五郎
ジャンケンに勝って缶けりこどもの日 きょうこ
万緑や「お不動さん」の供花映える 啓子
踏みしめる一歩一歩に夏の草 きょうこ
長生きの母の想い出おぼろ月 ヒサ
大手門来し方しのぶ散松葉 あきこ
乗りたいな気持のひとつ夏の雲
ビザなくも黄砂勝手に日本に来る 誠作
目鼻口それぞれに老ゆ柏餅 五郎
母の日に浮かぶ笑顔とあの言葉 弘棋
我が都ポツンと古屋の五月晴れ 雄蕉
吹く風にうねる畑や麦の秋 弘棋
孟宗竹土出でてなおすくすくと
墨堤の喧噪醒めて花筏
麦の秋黄色と青のゴッホの絵 啓子
豆飯や天地返してうすみどり きょうこ
茗荷竹庭でニョキニョキ夕餉の香 ヒサ
山並は新樹晴れなりきのふけふ あきこ
香水の残り香恋し父恋し
庭の隅落ちたむかごが芽吹き出す 誠作
杖頼り休み休みの薄暑かな 五郎
ふと眺む立夏の空の果ての色 弘棋
一万歩自分をほめたる桜餅
医者いらず楽しき世にも生かされし 雄蕉
靖国にあと一輪の春を待ち
木漏れ日の揺れる水面や若楓 あきこ
萌え出だし刈り惜しみたる草若葉 ヒサ
空海の歩き遍路は果たされず 啓子
麻のれん窓より風を招き入れ きょうこ
行春や万歩計下げウォーキング ヒサ
風薫る蒼天雲もなかりけり あきこ
カーネーション現身の影消えないで 雄蕉
診察はいつも三分菜の花忌 啓子
好きだよとアイスクリーム半分こ
渡り鳥国情知らず北へ行く 誠作
追憶やヒールの下の青葉闇 雄蕉
孫一人祖父母が競うランドセル 誠作
思い出の妻の仕種やカーネーション 五郎
神田川流れて耳に祭笛 弘棋
早起きに薔薇一輪のおもてなし

2026年6月定例句会第179回
草引いて狭庭に風の通り道 あきこ
師は星に世の常ながら麦の秋 啓子
狭き庭あじさいさつき競い合う 誠作
風光る歩幅大きく意識して ヒサ
今月の素敵な言葉五月雨 五郎
あじさゐに集まる視線新品種 きょうこ
呼び交わす子らの笑顔や合歓の花
夕立の波止場に低く遠汽笛 弘棋
ふうはりとヴェールをまとふ梅雨の月 あやこ
若き日の破れた写真夏の海 雄蕉
梅雨入りや暦の中の二重まる
あぢさゐや七色十色夢開く
角上げて宇宙交信蝸牛 五郎
ででむしや稜線消えて雨の中 あきこ
梅仕事老女も出来た安堵かな 啓子
木漏れ日の下にしばらく風とゐる ヒサ
サングラス外し重要書類かな 五郎
更衣三年前のタグ外し きょうこ
つゆ浴びてあじさい枝にかたつむり 誠作
我が肩にリュックの重き初登山
老いるとは晴を待つ日々梅雨に入る 弘棋
台風来左折禁止と言うたのに あやこ
走り梅雨植へたる苗傾ぎおり
草葺きの屋根清水汲む昼下がり 雄蕉
水含むボールを蹴りて梅雨の星
あじさいに惹かれ訪ねる明月院 誠作
鯉跳ねてよりの静寂走り梅雨 啓子
梅雨晴の雲をうつして潦 あきこ
腰越の海辺の主役しらす丼 啓子
紫陽花の丸い水滴ころころと ヒサ
キナ臭き核の話題や黒揚羽 五郎
かたつむり今日は遠出と決めたらし きょうこ
雨水を受けてあじさい地に撓う 誠作
吾子の部屋蟷螂生まるおもちゃ箱
高低の気圧張り合う梅雨の空 弘棋
路地行けばほのと酢の香や夏に入る あやこ
水たまり踏みて揺さぶる梅雨の月
梅雨明けや孔子に倣う自由の身 雄蕉
W杯世界レベルの汗をかき あやこ
緑陰の母に耳打ち二度三度 きょうこ
あじさゐの藍を深めて雨の降る あきこ
あんず煮るひとりの雨の日曜日 あきこ
風景は尾瀬の木道水芭蕉 啓子
ゆるやかに行き交う人の薄衣 ヒサ
五月雨の音ついて来る夢の中 五郎
梅雨晴だ掃除洗濯布団干し 誠作
朝刊のにほい手の中新茶汲む きょうこ
虹の門消えていずこに夢の国 弘棋
友偲びまだまだ癒えぬ虎が雨
雑草にあらず私ラン科の捩の花 あやこ
遠近に熊鈴鳴りて夏の山
世界樹に宿る御霊の夏やつれ 雄蕉
世界から老若来たる富士詣 雄蕉
あぢさゐや色なき色の雨の寺 弘棋
老ひてなほおしゃれ心や更衣 ヒサ
2026年7月定例句会第180回
鎌倉や浴衣の裾はうかれけり 雄蕉
目の前の紛失物や梅雨曇り ヒサ
夕風の立ちかけてをり日向水 あきこ
バラの花百万本の華の恋 きょうこ
梅雨晴に蝶を引きずる蟻の群 誠作
木道行く長き列なす花野かな
諍ひの意思影もなし蝸牛 五郎
のぞみ号青田もビルも飛んで行く 啓子
紫蘇の花遠き記憶の母の庭 あやこ
人はなぜ海を眺める夏の旅 弘棋
夕焼けに影絵となりし棚田かな 弘棋
目鼻口それぞれに老ゆ柏餅 五郎
世話になる一期一会の百合の花 雄蕉
遠雷やスマホは急に異常音 雄蕉
暑き日の尻のし畳むズボンかな ヒサ
風鈴や水色の風きいてをり あきこ
冷やっこ主菜となりて有田焼 きょうこ
雨靴で幼児ばしゃばしゃ水の中 誠作
オバマ来国境なしと天高し ヒサ
草引くや年齢の重さの息を継ぐ 五郎
町衆は祇園祭の猛稽古 啓子
サッカーやワールドカップ風薫る
七月の第一楽章蝉の声 あやこ
悠久の闇を照らして夏銀河 弘棋
天上も満席ならむ星流る あやこ
咲き誇りあじさい終の老境に 誠作
蹴鞠蹴る影絵仲良し早馬灯 雄蕉
ぐらぐらと日は中天に向日葵立つ あきこ
梅雨入りして日に日に減りし積読本 ヒサ
帰省子のすぐ寝つきたる大の字で きょうこ
梅雨時に台風並んで本土攻め 誠作
こんな日は句集を開き夏籠り 五郎
審判のイエローカードや半ズボン 啓子
茗荷の子草の間に二つ三つ
鰻のれんくぐる大きく息を吸ってから あやこ
風鈴の風を売るかに寺の市 弘棋
降り注ぐ青葉にとけて暮しけり あきこ
母を待つ大口開けし燕の子
流鏑馬や織女に届け弓の的 雄蕉
緑陰の大樹の風受け深呼吸 ヒサ
ほととぎすひと声ないてそれっきり あきこ
はまなすや海に染まらず実の赤き きょうこ
炎天下蟻が並んでどこまでも 誠作
筆力の2Bに落ちし日短か 五郎
四世代祝いの席の生身魂 啓子
箱釣のみどり亀今大亀に
共に老ひて夏大根の味となる あやこ
富士の裾持ち上げるかに月見草 弘棋
蝸牛意外と早い暮しぶり 啓子
老いの身にどさっと重き猛暑かな きょうこ